カクレクマノミ&イソギンチャクの共生
〜繁殖への第1歩。全てはここから始まった。〜

■カクレクマノミ
水槽でカクレクマノミを飼う、というだけならば決して大掛かりな装置は必要ありません。 フィルター、水槽、ライトなどがセットで売られている「飼育セット」で飼えます。 もちろん、水替えをしたり掃除をしたりとマメな世話が必要条件です。


カクレクマノミのペア
スズメダイの仲間であるカクレクマノミは、基本的にタフな魚です。水槽に馴染んで しまえば安心していられます。カクレクマノミが病気になってしまうような水槽は 海水魚の飼育に適さない環境と思って、水槽システムや飼育方法を根本的に見直した ほうが良いでしょう。

個体選びですが、最近では人気による乱獲騒動などもあり、入荷もしにくく個体の状況はあまり 良くないようです。特に外国産の個体は注意が必要で、乱暴な採集方法などの影響で、 入荷直後の個体をすぐに買って帰ったりすると、家の水槽で調子を崩して 悲しい思いをすることになってしまいます。

状態が良く安心なのは国産、最近では養殖もの も出ていますので、これらを手に入れることができればひとまず安心です。 クマノミに限らず個体選びは大事ですので、ショップの人に状態を聞いたりして 健康な魚を手に入れましょう。


■イソギンチャク

センジュイソギンとカクレクマノミ
イソギンチャクと一口に言っても沢山の種類があります。どんなイソギンチャクでも共生 するかというと、そうではありません。カクレクマノミは自然下では、ハタゴイソギンチャク、 センジュイソギンチャクを好んで共生しているようです。

ハタゴ、センジュを入れるとほぼ確実にイソギンチャクに 入ると思います。 だた、この2つのイソギンチャクの長期飼育には、良好な水質と強い光が 必要条件で飼育難度は高めです。センジュは水槽内をかなり動き回りますので手を焼く と思います。


水槽環境で触手の伸びたタマイタダキ

小さなLT
明るい蛍光灯で飼育可能なイソギンチャクには タマイタダキイソギンチャク、サンゴイソギンチャクがあります。

この2つのイソギンチャクに入る可能性は五分五分と いったところです。1週間して、入る兆候が見られなければば諦めたほうが良いでしょう。 また、環境が合うと分裂しますので、水槽中同じイソギンチャクだらけになることもあります。

他にシライトイソギンチャクやLT(ロングテンタクル)があります。 これらに入る可能性は低いと思います。 最後に刺胞毒の強いイボハタゴには入るカクレクマノミもいますが クマノミの好みが分かれるところのようです。

水槽に入れるイソギンチャクを決めたら、ここでも大切なのは個体選びです。 口盤(真ん中の口の部分)がキュっと閉まっているのは絶対条件で、他には 指で触手を触ったときや餌に対する反応が良いものが良いです。 全体的に反応が悪いもの、ダラっとした感じのものは弱っています。 他には色が抜けて白いものは長生きしませんし、 国産のほうが状態が良いのは言うまでもありません。


■飼育環境
カクレクマノミだけならば「飼育セット」で飼育可能だと書きましたが、イソギンチャクを 入れる、ということになるとそうもいきません。無脊椎動物であるイソギンチャクは 良好な水質、十分な光、適正な温度等が揃わないと長生きできません。だんだんと調子を崩し 縮んでいって最後は溶けてしまいます。

水質は硝酸塩が溜まらない様に、還元できるシステムを作るか毎日のように水換えするかです。 現実的には、還元のできるシステムを組むのが良いでしょう。

光は、小型でもメタハラをつけるとかなり状態が良くなります。蛍光灯の場合でも、 なるべく光量が多くなるように多灯したり、水槽用の光合成ができる波長の出ているものを選びましょう。 光が足りていれば給餌はほとんど要りません。頻繁な給餌はかえって調子を崩します。

温度に関しては、一般的に高水温は苦手ですので、夏場に高水温にならないよう水槽用クーラーが必須となります。

その他全体的な水流も作ってあげると 良いです。これだけ条件を揃えてやると、イソギンチャクは勝手に自分の好きなところに 移動してほぼ留まります。しかし、頻繁に移動を繰り返す場合は、環境が気に入らない(何か原因がある) と思って良いと思います。

結局、珊瑚が飼える環境を作れなければ長期飼育は難しいし大変なのですが、 こういったシステムは安定すると維持は楽ですので、最初に頑張ることをお勧めします。

海から連れてこられてしまった クマノミやイソギンチャクですから、せめて長生きさせてあげられるようにしたいものです。

ペアリング〜産卵→