■稚魚の飼育捕獲が終わったら、すぐに栄養強化しておいたワムシを与えますので、ここでワムシの 培養について触れておきます。
ワムシネットとクロレラの容器
ワムシ(シオミズツボワムシ)は稚魚の餌として2週間ほど使用します。 稚魚たちはまだ目の前に来たものしか見えないらしく、しかも生餌じゃないと 食べないので、たくさんのワムシが必要になります。
ワムシの調達ですが、 私は日海センター の通販を利用しました。ワムシは増殖するのに1日、栄養強化に 最低8時間必要ですので、孵化する2日前には用意しておきましょう。
水温が低いとワムシの増殖スピードが落ちるので、気温が低い時期は保温水槽が 必要になります。(24度以上推奨)
その他必要なものは、淡水産クロレラ、海産クロレラ、 ワムシネットです。クロレラは両方とも濃縮タイプを使用しました。いずれも 日海センターで手に入ります。
ワムシが手元に届いたら、淡水産クロレラを図の左のような色に なるまで入れてエアレーションし培養を開始します。クロレラはワムシの餌となります。 このとき何滴入れたか覚えておきましょう。
培養中の色の変化
今後24時間経って色が図の右ようになる最適量を探っていきます。もちろんワムシの数が 少なければ色の変化も遅くなりますし、クロレラを入れすぎても水を悪くして良くありません。 また、ワムシを増やしすぎると酸欠で全滅してしまいますので注意が必要です。
培養中いったいどの位の密度なのか確認する方法ですが、私の場合小さなスポイドで 培養液を取り、プラスチック板の上に1滴づつ滴下しました。(私の使っていたスポイドは 20滴で1cc)
その1滴1滴をルーペで確認していき(ワムシは小さいので最初 どれがワムシか判らないかもしれませんが、良く見ていると活発に動き回っているのが 判るようになります。)1滴あたりそれぞれにワムシが数匹確認できるくらいが調子の良いときでした。
24時間淡水産クロレラで培養し、半分ほどをワムシネットで濾しとって海産クロレラで栄養強化。 これを毎日繰り返します。
ポリビーカー
私の場合、ポリビーカー1リットル容器で培養用2本、 栄養強化用1本をまわしていました。 (栄養強化は2本が望ましい。詳細は2ndシーズン仔魚期の飼育で) ポリビーカーはホームセンターで購入。 値段が安く目盛りもついているのでワムシの培養には大変重宝しました。
ワムシの培養水は汚れやすいので、最低
2日(3日)に一度は全換水します。 ワムシは汽水で培養しますので、比重1.023の海水700ccに真水を300cc 足すと丁度良い汽水が出来上がります。稚魚の飼育に新鮮な海水は必要ですので、これからは 常に海水を用意しておく必要があります。
稚魚は小さいため通常のろ過器は使えませんので水質の維持は換水で行います。 理想は1日3回ですが、私は仕事も有るので朝行く前と帰ってきてすぐの2回で 行いました。最初の数日間はメイン水槽の水を使い、その後少しずつ 新鮮な人工海水を混ぜて切り替えていきました。 (半日経過したら新鮮な人工海水に切り替えていくほうが良い)
水換えの時にエアチューブで水を吸い出していたのですが、 稚魚を吸い込んでしまったり時間もかかったりするので 工作室 で紹介している排水装置を作りました。
エアリフト排水装置
点滴しながらの排水は、水を捨ててからの 換水に比べれば換水効率は悪いかもしれませんが、なんといっても楽です。 机上の計算では全水量の半量を点滴同時排水すれば約4割は換水した都合になります。 (この流水換水はホビーレベルでは、特に最初の1週間は水質悪化のリスクが大きいです。 一旦水を抜いたあと新鮮な海水を補充する止水換水のほうがリスクは少いと感じました。)
孵化後一週間までは毎日のように死魚が出ます。稚魚はお腹の中に栄養の入った袋を 抱えて生まれてきますが、
3〜4日1〜2日でこの栄養を使い果たしてしまうそうです。これまでに餌を獲って食べることを覚えきれなかったものは死んでしまいます。 私の場合は5日目に大量死することが多かったです。稚魚の掬いすぎにより 餌が行き渡ってなかったのだと思います。 (原因と対策については、2ndシーズン仔魚期の飼育で)
孵化後一週間が最大の難関です。この期間はライトも24時間点けて、
光の変化によるショックを与えないようにします。(急に光を遮ったりして実験しましたが、特に反応はしませんでした。光の変化によるショックというよりは、 暗くすると餌が見えなくて摂食できない為、死亡率が上がるようです。)この一週間を乗り切れば、死亡魚はぐっと減りますので頑張りましょう。
死魚は底に沈んでしまい、目を見ると一目で死んでいることが判ります。換水のときや気づいたときに 取り除きましょう。
掃除用ABSパイプ
掃除は換水のときに行いますが、 放蕩息子さんのHPで紹介されている掃除グッズが便利でした。パイプの先を加工して作りますが、 片方をヤスリで平らにしておくと後々コケの掃除などにもつかえてとても重宝します。パイプの 終端にはエアチューブを取り付けます。
稚魚への給餌ですが、水換えのときに行うのが良いでしょう。どのくらいワムシを与えれば 良いのか?ですが、何ccに何匹と言っても実際は測れませんので、勘によるところが大きいと思います。 (できれば飼育水を採取してワムシをカウントしましょう)ワムシネットでワムシを漉しとり、できれば新鮮な海水で洗い飼育水槽に入れます。 抽象的ですが、水槽を横から見て明らかにワムシが沢山入っているのが判る程度です。 (ワムシのカウントは、2ndシーズン仔魚期の飼育で)
稚魚の食欲は日に日に旺盛になってきますので、様子を見ながら加減してください。 私は少ないよりは多いほうが良いと思います。沢山入れすぎて放っておくと水が悪くなりますが、 水換えすればよいのです。餌が取れないほうが死亡率は上がると思います。
与える餌は、ワムシからブラインシュリンプ、乾燥餌へと切り替えていきます。 目安としては一週間過ぎたらブラインシュリンプを与えてみる、1ヶ月したら乾燥餌を 与えてみるという感じです。
稚魚飼育水槽の全体
餌の切り替えのときは、食べるかどうか様子を見ながら、 食べるようだったら、今まで与えていた餌と混合して与え切り替えていきます。
ブラインシュリンプについても2次培養(栄養強化)が必要で、ブライン孵化後、 海産クロレラを入れた海水で
8時間24時間以上栄養強化をしたものを与えます。